漢方の先生に色々と聞いてみよう!
私は子供の頃から病気がちで、通院や入院の繰り返していました。
父は薬の販売をしていて、漢方薬や帝釈天の護符などを飲まされていましたが、漢方薬は大好きでした。
昭和50年に気仙沼で薬店を開きました。今から30年前くらいに漢方薬メーカーの誘いで中医学と出会い、勉強するようになりました。
またラジオで「医心方の世界」という番組を聞いていた事で、日本・中国双方の漢方のすばらしさ、『漢方の真髄』を学びたいと思いました。
幅広い世代の方がご相談にいらっしゃいます。震災後のストレスが原因となっている事が多いです。ストレスに起因するお客様を多く見ている経験から、この分野に関してはお客様への説明に、養生の話や、人体と自然界の変化が相応している事(天人相応)など、今まで学んできた事がさらに活かされているように思います。また、他県からご相談に見えるケースも増えています。ご相談される一人ひとりに合わせた養生のアドバイスをする事で効果が持続できる手ごたえを感じています。
※題字:平成24年5月6日 清水寺 貫主
京都府・清水寺の森清範貫主は、1年の世相を1字で表す「今年の漢字」を揮毫(きごう)されている方です。
川那辺先生とは震災前からご交流があり、震災後に大船渡市や気仙沼市にいらっしゃったのも川那辺先生からの依頼もあったとお聞きしています。
2000年より、毎月公民館で「地域の食材」とテーマを決めた食養生の講演会を開催しています。(2011年は発酵食品、2012年は防災食がテーマ)漢方の考え方について少しずつ紹介し、お集まり頂いている方たちも、漢方の奥深さを感じて頂いていると思います。
漢方とは単に病気を治す手段ではなく、一人ひとりに合った養生法の提案や、自然と人間は一体である事などを学べる哲学だと思います。お客様のお話しをじっくりとお聞きしながら、その時々の状態に合わせた対応ができることがメリットだと思います。
今回の震災から得た教訓は、漢方が防災に役立てると確信した事です。漢方には「未病先防」という言葉があり、病気になる前に予防する考えがあります。
震災時に少しでも減災できる「未災先防」や「防災と漢方」・「防災と薬膳」について、被災地(気仙沼)から全国の皆様に役に立つように1冊の本にまとめ発信したいと思っています。
私自身を含め、これまで家内の病気、娘の出産など、漢方のおかげでどれだけ助けられたか分かりません。
これからも漢方の良さを皆様に知って頂けるよう情報発信していきたいと思っています。