セロリやウドなど、春にふさわしい食材を使った薬膳レシピのご紹介。
四季折々の旬の素材を使って、その季節におすすめのメニューを季節がわりでご紹介いたします。
(レシピ担当:鈴木理恵 国際薬膳師、栄養士)
春の旬の素材を使ったおすすめメニューをご紹介!
気がつくと日の暮れる時間が真冬に比べずいぶんと遅くなってきています。日差しも徐々に暖かくなり、日中は春のうららかな陽気を楽しめます。中医学では、春は「上にのぼり、外に発散する」という特徴を持つ季節と考えます。この時期は、上昇する陽気が身体の中にこもる傾向もありますので、「肝」を養い、体内の熱を発散させながら水分代謝を良くする食材を積極的に食事に取り入れましょう。米、粟、小麦、菜の花、たけのこ、せり、グリンピース、ブロッコリー、香菜、いちご、レバー、鶏肉、はまぐり、しじみ、海藻類、豆腐、豆乳、ごまなどがおすすめです。
豆腐と鶏肉であっさりとした風味の和風のハンバーグをご紹介します。
A
木綿豆腐:200g
鶏ひき肉:100g
芽ひじき(乾燥):3g
にんじん:20g
たけのこ(水煮):20g
長ねぎ:20g
しょうが:10g
B
片栗粉:小さじ2
酒:大さじ1/2
塩:少々
C
水:1/2カップ
しょうゆ:大さじ1
みりん:大さじ1
サラダ油:大さじ1
水溶き片栗粉(片栗粉 小さじ1 + 水 小さじ2)
小ねぎ(小口切り):適量
【作り方】
(1)豆腐は水切りをする。芽ひじきは水で戻して水けをきる。にんじん、たけのこ、長ねぎ、しょうがはみじん切りにする。
(2)ボウルにAとBを入れてよくまぜ、4つに分け形を整える。
(3)フライパンにサラダ油を熱し、(2)を入れ中火で焼き色をつける。裏返し、フタをして弱火で5~6分焼いて中まで火を通す。
(4)小鍋にCを入れ火にかけ、水溶き片栗粉でとろみをつける。
(5)(3)を器に盛り付け、(4)をかけて小ねぎを散らす。
春の雨は大地を潤し植物の成長を促します。自然界は春の陽気に満ち、私たち人間も新陳代謝が活発になっていきます。この季節は五臓でいう「肝」のケアがとても重要。あさり、はまぐり、しじみなどの貝類、レバー、鰹、カレイ、にんじん、枸杞の実、梅干し、柑橘類、セロリ、ウド、タケノコ、菜の花などの食材が「肝」を養い気の巡りを良くしてくれます。
「肝」を養うあさりを使った簡単な炊き込みご飯をご紹介します。
米:2合
あさり(むき身):100g
たまねぎ:1/4個
セロリ:5cm
にんじん:3cm
カレー粉:大さじ1
固形スープの素:1個
塩:小さじ1/2
【作り方】
(1)たまねぎ、セロリ、にんじんはみじん切りにする。
(2)米をとぎ、炊飯器に入れて白米の水加減にして、カレー粉と砕いた固形スープの素と塩を加えて軽く混ぜ、上に(1)の材料とあさりをのせて炊く。
照りつける日差しが夏を思わせる頃。新緑が目に鮮やかに、空気はカラッとしてさわやかな風が楽しげにそよぎます。自然界はよりいっそう活動的になっていきます。初夏の気温が高い日には五臓の「心」に負担がかかり気味に。そんな時は、熱を冷まし潤いを補うものを積極的にメニューに取り入れましょう。食材では、アスパラガス、キャベツ、さやえんどう、いちご、びわ、鰹、小麦粉製品、豚肉、卵、緑茶などがおすすめです。
熱を冷まし気持ちを落ち着かせるうどん(小麦)、胃を健やかに保つキャベツと潤いを与える豚肉を使ったシンプルな塩味うどんをご紹介します。
春キャベツ:1/8個
豚ひき肉:120g
ゆでうどん:200g
しょうが(せん切り):1/2かけ
酒:大さじ1
塩:小さじ1
黒こしょう:少々
水:4カップ
【作り方】
(1)鍋に水を入れて一口大に切ったキャベツを加え、やわらかくなるまでゆでる。
(2)(1)に酒と豚ひき肉を加え、肉に火が通るまで煮る。途中アクを取る。
(3)塩・こしょうで味を調え、うどんを加えて煮込む。
(4)器に盛り付け、しょうがのせん切りをのせる。